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この記事には以下ネットワーク基礎知識が書かれています。
- TLSとは
- サーバ稼働率の計算方法
- DNS(Domain Name System)
- DNSレコード
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今回もネットワークの基礎をまとめていきます。


■TLS(Transport Layer Security)

・SSLのこと。SSL3.0→バージョンアップしてTLSとなった安全性の高い通信を行うプロトコル
・一般的には「SSL」や「SSL/TLS」のような表現
・公開鍵認証や共通鍵暗号、ハッシュ化などの機能を提供
・公開鍵は電子データにつき、ICカード等に封入も可能


■サーバ稼働率の考え方

・直列接続と並列接続がある
・考え方は以下のとおり

Aシステム稼働率:x
Bシステム稼働率:y

直列接続:x * y
(どっちかが壊れたら終わりなので単純に掛け算)
例:x=0.9 y=0.8の時システム稼働率は0.72

並列接続:1-((1-x)*(1-y))
(両方壊れなければOK→Aシステムが壊れる確率とBシステムが壊れる確率の反対)



■DNS、DNSレコード

・IPアドレスとドメイン名(google.comなど)を紐づけてくれるシステム
・DNSサーバには役割が違うものが2つあり、以下①②。

①フルサービスリゾルバ:問い合わせに対し答えがわかれば答える、わからなければ別のDNSサーバに代わりに問い合わせしてくれる。過去問い合わせしたことのあるモノは、キャッシュに保存しておき、次回以降は答えられるようにしておく仕組みがある。

②権威DNSサーバ:フルサービスリゾルバが知らない場合に問い合わせを受けるサーバ。自分が管理している情報の中に答えがあれば答え、他サーバに委託していれば委託先を答える。全然わからない時は不明と答える。

参考:DNSサーバの種類


・ゾーンファイル:上記権威DNSサーバが管理しているファイル。IPアドレスとドメイン名の対応が書かれた表
・DNSレコード:ゾーンファイルに書かれた1行ごとの情報
代表的なレコードは以下の通り。

①SOAレコード
ゾーンファイルの先頭に書かれる。管理者情報などの管理を行うDNSサーバを定義する。Start of Authorityの略。
②Aレコード
ドメイン名⇔IPアドレス(IPv4形式)
③AAAAレコード
ドメイン名⇔IPアドレス(IPv6形式)
④MXレコード
ドメイン名⇔メールサーバ
⑤NSレコード
“このドメイン名はこのネームサーバに確認するように”と定義する
⑥CNAMEレコード
ドメイン名の別名を定義するレコード。このドメイン名とこのドメイン名は同一と伝えるもので、エイリアスとも呼ばれる。

参考 ゾーンファイルについて

注意:上記AやAAAAレコードの表現をみるとドメイン名とIPアドレスは1対1のように見えてしまうが、DNSサーバは、ホスト名:IP=1:n,n:1どちらの設定も可能。
【利用ケース】

・1:n :1つのホスト名に複数のIPを対応させて負荷分散したい
・n:1 :FTPサーバWebサーバSMTP、POPサーバなど1台のサーバ内で運用されている場合はAレコードやCNAMEレコードの記述で複数のホスト名を1つのIPアドレスに関連づける

《補足》 DNS amp攻撃
・脆弱性のあるDNSサーバへ再帰的な問合せをすることでサービス不能とする攻撃。分散型サービス妨害(Distributed Denial of Service: DDoS)攻撃の一種。対策として、利用可能なホストのIPアドレスの範囲を設定するなど、DNSキャッシュサーバが不要なクエリを拒否するようにアクセス制限を施す必要がある。

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■SMTP(Simple Mail Transfer Protocol) POP(Post Office Protocol)

・SMTP:メール送信プロトコル
・POP:メール受信プロトコル(ポストオフィス=郵便局プロトコル)
・いずれもOSI参照モデル第7層アプリケーション層のプロトコル
SMTP・POPの手順は以下

SMTPの手順
①作成したメールをメールサーバへ送信
②送信元メールサーバから受信側メールサーバへ転送
ここまでSMTP。以降POP
③受信者のメールアプリが受信側メールサーバへチェック
④受信側のメールサーバから受信者へメール送信

これだと、悪意のある利用者がメール送信し放題となるため、以下対策が考えられた。
受信側:POP3:利用者名とパスワードを設定して認証した後に受信する方式 以下手順を踏む

①メールアプリがサーバへTCP(ポート110番)で接続
②ユーザとパスワードをサーバがチェックする
③認証後にメール受信手順を実施

送信側:POP before SMTP:利用者がメールをSMTPで送信する前に、POPによる認証を行う方式。つまり、一旦メールサーバと上記POP3の認証を行ってメール受信をした後にメールが送信できる。

POP before SMTPの利点は、POP3ができるシステムである端末であれば、利用者の端末の開発要素なしで適用できること。注意点は、サーバ側は送信元のIPアドレスを記憶したうえで記録したIPアドレスだけをSMTPサーバで利用可能にする仕組みであることから、同一のグローバルIPを利用しているなどIPを偽造されると不正メールの送信を許可してしまう可能性がある



以下でwiresharkでパケットの中身を見て学ぶやり方が書かれていました。パスワードやらが丸見えな場合があるかもなのでちょっと衝撃です、一回どこかで試してみたいです。
メールのやり取りをキャプチャみよう


■OpenFlowとSDN

・SDN:Software Defined Network:単一のソフトウェアによりネットワーク機器を集中的に制御して、ネットワーク構成や設定などを柔軟&動的に変更可能にする技術の総称
・機器の「データ転送機能」と「制御機能」を分離して、制御機能をもつソフトウェア(SDNコントローラと呼ぶ)が集中管理をする体系
・OpenFlowとは、SDNを実現する技術の1つ。Google等が参加する団体ONF(Open Networking Foundation)が標準化を進めている


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■プロキシサーバ

・Webブラウザ(Googleなど)であるホームページを閲覧したい場合に、Webサーバへ問合せを行うが、この時に仲介してくれるサーバ。
・メリットは、身元を隠せることと、キャッシュを上手く使えばアクセスが早くなること
・リバースプロキシは、Webサーバ側におかれるプロキシサーバのこと(リバース:逆)。外部インターネットからサーバへアクセスされる通信を中継する。Webサーバの身元を隠せる上、負荷分散に貢献する。



リバースプロキシとプロキシの違いとは?それぞれのサーバーの仕組みは?


■WebDAV(Web-based Distributed Authoring and Versioning)

・HTTPを拡張したプロトコルを使用して、Webサーバ上のファイルを管理する仕組み
・メリットは、FTPと比較してブラウザ上で操作できることやSSLによるセキュアな通信コネクションを使用できること
・ファイアウォールなどでFTPが使用できない場合に使用する




今回はここまで


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